輸出入企業の経理担当者向けに、 為替・換算・ヘッジの用語を実務の文脈で平易に解説します。 トレーダー用語も「経理にとって何を意味するか」 の視点で説明しています。
銀行がその日の基準として公示する USD/JPY 等の仲値。 TTS と TTB の中間で、 月次決算や法人税の外貨換算の基礎に使われます。
銀行が顧客に外貨を売る (=企業が外貨を買う) ときのレート。 仲値に手数料を上乗せした値で、 輸入の支払時に関係します。
銀行が顧客から外貨を買う (=企業が外貨を売る) ときのレート。 仲値から手数料を引いた値で、 輸出の受取時に関係します。
銀行が毎営業日 10 時頃に公表する為替レート。 国税庁が単一値を公示するわけではなく、 企業は取引銀行の TTM を換算の基礎として使います。
前月末日翌日〜当月末日の TTM の平均。 法人税申告 別表14 や継続適用での外貨換算で用いる方法です。
法人税申告書の様式の一つで、 外貨建資産等の為替換算に関する明細。 使用する換算レートの根拠を示します。
決算日時点の外貨建債権・債務を円に換算する処理。 期末日の TTM 等を用い、 換算差額は為替差損益となります。
為替レートの変動により外貨建取引・残高の円換算額に生じる損益。 決算で計上します。
外貨で受け払いする売掛金・買掛金・借入金等。 為替変動の影響を直接受けます。
銀行が両替・送金時に上乗せする手数料 (仲値との差)。 USD で片道 1 円程度が一般的で、 取引量で交渉余地があります。
将来の為替変動リスクを抑えるための対応。 為替予約やオプション等で、 換算額・採算の不確実性を下げます。
将来の外貨予定額のうち、 ヘッジ済みの割合。 相場観に依存せず段階的に高める運用が一般的です。
将来の特定日に、 あらかじめ決めたレートで外貨を売買する契約。 先物予約とも呼び、 換算額を確定できます。
将来時点の為替レート。 二国間の金利差から理論的に決まり (金利平価)、 為替予約の基礎になります。
フォワードとスポットの差。 二国間の金利差を反映し、 為替予約のコストまたは受取になります。
フォワードレートが二国間の金利差で決まるという関係。 米金利が円金利より高ければ、 ドルの先物は先安 (円高方向) になります。
将来一定レートで売買する「権利」 を売買する取引。 予約より柔軟ですが、 買い手はプレミアム (料金) を払います。
通常 2 営業日後に受渡す現時点の為替取引。 「いまのレート」 を指す基準です。
貿易代金の支払いを銀行が保証する仕組み。 輸出入の決済条件として、 為替の受け払いタイミングにも関わります。
貿易の費用・リスク負担の範囲を定める国際規則 (FOB / CIF 等)。 支払通貨・時期を通じて為替に影響します。
円の価値が上がる (USD/JPY 下落) のが円高、 下がる (上昇) のが円安。 輸入は円高有利、 輸出は円安有利が基本です。
USD を介さない対円レート (EUR/JPY 等)。 二通貨それぞれの金利・地合いを反映し、 欧州・英・豪等との取引で使います。
為替の変動の大きさ。 高いほど換算額の不確実性が増し、 ヘッジの検討材料になります。
売値と買値の差。 銀行の為替取引コストの一部で、 TTS と TTB の幅に表れます。
投資家が積極的にリスクを取る局面 (オン) と、 安全資産に逃げる局面 (オフ)。 オフでは円が買われやすい傾向があります。
低金利通貨 (円等) を売り高金利通貨を買う取引。 巻き戻し時に急な円高を招くことがあります。
一定期間に為替が収まると見込む値幅。 機関の予測や社内の前提レート設定に使われます。
複数通貨に対する円の総合的な強さの指標。 名目と、 物価を加味した実質があります。
同じ物が同じ価格になるべきという理論為替水準。 長期の割高・割安の目安になります。
通貨当局が為替市場で売買を行い相場に影響を与える行為。 急激な円安・円高局面で実施されることがあります。
金融引き締め (利上げ) 寄りがタカ派、 緩和 (利下げ) 寄りがハト派。 タカ派はその国の通貨高につながりやすいです。
中央銀行が定める基準金利。 二国間の差が為替の方向感を左右する最重要要因の一つです。
米国の金融政策を決める会合。 政策金利と見通しが示され、 ドル円が大きく動きやすい日です。
日本の中央銀行。 政策金利・国債買入れの方針が円相場を左右します。 引き締め方向は円高要因です。
物価の変動を測る指標。 上振れは利上げ観測を強め、 その国の通貨高につながりやすいです。
米国の物価指標で、 FRB が重視。 結果次第で米利下げ観測が動き、 ドル円の方向に影響します。
米国の雇用の強さを示す月初の最重要指標。 強い結果は円安、 弱い結果は円高方向に振れやすいです。
経済全体の規模・成長を示す指標。 想定との差で当該国通貨が動き、 換算前提に影響します。
製造業・サービス業の景況感を示す先行指標。 弱含みは利下げ観測 → 当該国通貨安につながることがあります。
二国間の金利の差。 ドル円では日米金利差が拡大すると円安、 縮小すると円高に向かいやすいです。
10 年国債利回り等。 政策金利の先行きや景気観を反映し、 為替の中期トレンドに影響します。
輸出入や対外投資など、 実際の取引に伴う為替需要。 投機と対比され、 相場の底流をなします。
輸出と輸入の差額。 赤字拡大はその国の通貨の重しになりやすく、 実需フローを映します。
貿易・サービス・所得等を含む対外取引の総合収支。 円相場の長期的な需給に関わります。
外貨で支払う側のリスク。 円安が進むと支払円換算額が増え、 仕入コストが上昇します。
外貨で受け取る側のリスク。 円高が進むと受取円換算額が減り、 採算が悪化します。
見積りや予算で用いる前提為替レート。 期初に設定し、 実勢との差が採算ブレの要因になります。
締結済みの為替予約を期日に実行すること。 計画的なヘッジ運用では分割して実行します。
外貨建借入の円換算額が為替で増減すること。 円安局面では返済負担が膨らみます。
貿易代金を支払う通貨。 USD 建てが多いですが、 取引先との交渉で円建て・ユーロ建ても選べます。