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weekly post·第 3 号 / 2026-W23 / 2026-06-01 〜 2026-06-05

ドル円160円台で踏ん張る—米インフレ指標が来週の分岐点に

クロス円は軟調、決済タイミングに要注意

公開 2026-06-08·read 4 min

今週のサマリー

先週(6月1日~5日)の為替市場は、ドル円がドル高で推移した一週間となりました。USD/JPYは159円68銭(週初)から160円33銭(週末)へと、約0.65円のドル買い進行。ただし週中の高値160円33銭をつけた後、勢いの減速が目立ち始めています。

一方、ユーロ円・ポンド円・豪ドル円といった主要なクロス円は軒並み円高に見舞われ、週間で1~1.4円程度の下げを記録。ドル高の一強構図の中で、他の主要通貨は相対的に弱含みとなった形です。

前週レビュー

USD/JPY:160円33銭で一区切り

週初159円68銭から160円33銭への上昇は、市場が依然としてドル買い姿勢を保持していることを示しています。ただし、週中から週末にかけて上値を試す勢いが減退し、160円上半での値動きが小幅化した点が注目。日銀のタカ派的な発言や金融引き締めの思惑が相場に織り込まれつつある可能性があります。

週間レンジ:159円68銭~160円33銭として、狭めのボックス内に収まった形となりました。

クロス円の動き

先週はドル高の陰で、欧州・英国・豪州の通貨が円に対して売られる展開に。

- ユーロ円:185円75銭→184円73銭(週間-1.01円) - ポンド円:214円85銭→213円87銭(週間-0.98円) - 豪ドル円:114円34銭→112円92銭(週間-1.42円)

特に豪ドル円の下げが顕著で、商品価格の軟調やリスク資産の調整売りが影響した可能性があります。ドル円がドル高で堅調でも、クロス円では円が相対的に強含むパターンが見られ、市場全体でリスク選好が後退気味であることを示唆しています。

来週の展望

来週(6月10日~11日)は米インフレ指標が最大の焦点です。

6月10日:米CPI関連指標(コア・ヘッドライン含む)

現在の市場はFRBの金融政策スタンスが「中立」との見立ての中、米インフレ統計がドル円の動向を大きく左右する公算が高い。CPI伸び率が予想を上回れば、「ドルはまだ高い」との見方が強まり、ドル買いが加速する可能性。反対に伸び率が期待を下回れば、ドル売り・円買いの動きが強まるリスクもあります。

6月11日:欧州中央銀行(ECB)主要リファイナンスレート決定

ECBが利下げに舵を切るシナリオでは、ユーロ売り・円買いがさらに進むかもしれません。

展望:160円を上抜けるか、159円50銭台まで押し戻されるか、来週の米CPIが相場の分岐点となる見込みです。

中央銀行スタンス

- 日銀:タカ派寄り — 金融引き締めの継続を示唆する姿勢により、円の買い支え材料になりやすい環境。 - 米FRB:中立 — インフレ統計に基づく柔軟な対応姿勢を保持。過度なドル高進行の抑制要因となり得ます。 - 英BOE:中立 — ポンド相場を大きく動かす材料は限定的か。

経理アクションの目安

輸出企業(ドル受け取り側)向け

ドル円160円台での推移が続く場合、売上を日本円に換算する単価が高止まり。来週のCPI発表までは様子見のスタンスが有効ですが、今月末から来月初めの決済予定がある場合は、160円を意識した*判断タイミング*を意識しておくと良いでしょう。

輸入企業(ドル支払い側)向け

160円を超える仕入コストが続いています。6月中旬以降の仕入予定がある場合、来週のCPI発表後に160円がサポートとして機能するか、それとも159円50銭台までの押し戻しが起きるかで、コスト判断が大きく変わります。複数の決済日にわたる仕入計画の場合は、来週の指標発表後の相場動向を1~2営業日見極めてから判断するのが無難です。

来週の高リスク営業日は6月10日(米CPI)と6月11日(ECB)。両日前後での大型決済は慎重に。

tagsUSD/JPYEUR/JPYGBP/JPYAUD/JPY米CPI日銀輸出入企業為替市場