Guide / Currency Flow JONES.Q.CCY v1.1 2026.05.09 Tags: 機能ガイド · 通貨強度 · Z-Score · Risk-On/Off · クロスペア

JONES.Q.CCY Currency Flow 機能概要と使い方 — 詳細版

8 つの主要通貨の強さを 1 枚の ランキング に圧縮し、最強と最弱を組ませた具体的なペアまで提案する。28 通貨ペアを 1 つずつ眺める手間は、もう要らない。

01このインジで何ができるか

Q.CCY は通貨強度系のインジケーターだが、業界の同種ツールと違い、機関投資家のクオンツデスクが当然行う統計補正を全部入りで実装している。次の 6 機能を 1 本に統合した形:

F · 01

デュアルモード強度エンジン

TREND(短期フロー検知)と CYCLE(中期ローテーション)の 2 モードを 1 ボタンで切替。短期ボリューム加重と中期ボラ調整を、用途に応じて使い分け。

F · 02

Z-Score による統計的極値検出

各通貨の強度を統計補正し、+2σ / −2σ を超えた瞬間を「異常に強い / 異常に弱い」と数値で判定。ノイズの大きいスパイクと真のトレンドを統計的に区別。

F · 03

Risk-On/Off コンポジット

コモディティ通貨(AUD/NZD/CAD)と安全資産(JPY/CHF)の差分を 1 ライン化。市場のリスクアペタイトをマクロ分析なしで判定できる単一指標。

F · 04

クロスペア・スナイパー

毎バー、最強通貨と最弱通貨を識別し、両者のスプレッドが規定値を超えた瞬間に 具体的なペア名で LONG 候補を提案(例: AUD +2.3σ vs JPY −2.1σ → AUDJPY LONG)。

F · 05

リバーサル・スナイパー(⚡)

Z スコアの極値到達 + 反転の瞬間を ⚡ マーカーで表示。伸び切った動きを fade(逆張り)するタイミングのシグナル。

F · 06

Discord / Slack 通知連携

クロスペア・シグナル発火時、Discord Embed / Plain Text / Slack 形式で自動通知。チャート凝視せずにスマホでも狩り場を察知できる運用が可能。

02チャートに出る表示

Q.CCY をチャートに追加すると、独立したサブパネル(メインチャートの下)に次の要素が表示される。

① 8 本の通貨強度ライン

各通貨を色付きラインで表示。USD(赤)/ EUR(青)/ JPY(黄)/ GBP(緑)が 2px の太線(メジャー 4 通貨)、AUD・NZD・CAD・CHF が 1px の細線。ゼロラインより上の通貨が今買われている、下が売られている

② Risk-On/Off ライン(点列、オプション表示)

市場のリスクアペタイトを 1 ライン化したコンポジット指標。ゼロを上抜けたらリスクオン(コモディティ通貨優位)、下抜けたらリスクオフ(安全資産優位)。点描画で他のラインと混ざらない設計。

③ ゼロライン

強度 0 を示す点線参照。各通貨ラインがこのラインのどちら側にあるかで「買われている / 売られている」を判定。

④ ランキングテーブル

右下(既定)に常駐するダッシュボード。強い順に通貨を並べ、ランク変動矢印(▲ / ▼ / ─)と Z スコアを表示。背景色は強度の正負で緑/赤、Z スコアが極端な値の通貨は不透明度が上がって目立つ。

⑤ リバーサル・スナイパー(⚡)

ランキングテーブルの Z スコア欄に ⚡ アイコンが付く瞬間がある。これは 「Z スコアが ±2σ を超えた直後にターンした」サイン。「伸び切った通貨が反転を始めた」最初のシグナル。

03はじめての使い方 — 5 分セットアップ

  1. チャートに追加

    TradingView の Indicators 検索で「JONES.Q.CCY」を選んで適用。サブパネルに 8 本のラインとランキングテーブルが現れる。

  2. パラメーターはまずデフォルトで

    初回は何も触らなくていい。Mode = TREND / Lookback = 20 / Z-Score Period = 20 / Cross-Pair Min Z-Spread = 3.0 が既定で、これは多くの相場で機能する設定。

  3. ランキングテーブルを観察

    「USD: 1 位、Z=+2.3」「JPY: 8 位、Z=−2.1」のような表示。上位 1〜2 通貨が強い、下位 1〜2 通貨が弱いという判定を即座に得られる。

  4. Discord / Slack 通知をセット

    TradingView のアラート機能でアラートを 1 個作成(条件 = 「JONES.Q.CCY」の any alert() function call、Webhook URL = Discord/Slack のもの)。これでチャート凝視せずに クロスペア・シグナル発火を受け取れる

  5. 慣れたら他のインジと組み合わせる

    Q.CCY は 「狩り場の特定」担当。実際のエントリーは Q.PRO や Q.HBS で詳細セットアップを確認してから。8. 他のインジとの組み合わせ 参照。

04パラメーター解説

すべての設定項目とデフォルト値、それぞれが何を変えるかをまとめる。初心者は触らずに既定値で運用してよい。中級者以上は TF や用途に応じて調整。

Mode & Engine

項目 既定 効果
Mode TREND TREND(短期フロー)/ CYCLE(中期ローテーション)の切替。短期トレードなら TREND、スイング以上なら CYCLE。
TREND Lookback 20 TREND モードでの強度計算期間。短いほど直近の動きに敏感、長いほど安定。
CYCLE Lookback 50 CYCLE モードでの強度計算期間。中長期のローテーション観察に最適化。
Smoothing 3 強度ラインの滑らかさ。大きいほど滑らかだが反応が遅れる。
TREND: Volume Weight ON TREND モードで「実需を伴う動きだけを強調」する補正を有効化。OFF にすると価格変化のみで判定。
CYCLE: ATR Adjust OFF CYCLE モードで「ボラの高い通貨を割り引く」機関投資家視点の補正。スイング運用なら ON 推奨。

Z-Score

項目 既定 効果
Z-Score Period 20 Z スコア計算のローリング期間。短いと反応が鋭く、長いと安定。
Cross-Pair Min Z-Spread 3.0 クロスペア・シグナル発火の閾値(σ 単位)。低いほど発火頻度が増えるが質が下がる、高いほど稀少だが質が上がる。

Alert System

項目 既定 効果
Output Format Discord Embed 通知ペイロードの形式。Discord Embed(推奨、視覚的)/ Plain Text(シンプル)/ Slack(Slack 用)から選択。
Target Timeframe Auto アラートを発火させる TF を限定。Auto だと全 TF で発火、特定 TF を選ぶとそれ以外では発火しない(ノイズ抑制)。
CROSS-PAIR Signal ON クロスペア・シグナルの発火を有効化。OFF にすると通知が一切来なくなる。

Risk-On/Off & UI

項目 既定 効果
Show Risk-On/Off Line ON Risk-On/Off コンポジットの表示切替。サブパネルが見にくくなったら OFF も検討。
Theme Dark Dark / Light のテーマ。TradingView 全体のテーマに合わせて切替推奨。
Ranking Table Position Bottom Right ランキングテーブルの配置。5 ポジションから選択。
Text Size Small テーブル文字サイズ。視認性に応じて調整。

05推奨設定 — 時間足別

同じ Q.CCY でも、運用する時間足によって最適な Mode と Lookback が違う。次の組み合わせを目安に:

時間足 Mode Lookback 用途
M5 — M15 TREND 14 — 20 スキャル / 短期スイング
H1 TREND または CYCLE 20 / 50 デイトレ全般
H4 CYCLE 50 スイング・数日保有
D(日足) CYCLE 50 — 100 長期ローテーション・週単位の見立て
設定の落とし穴
  • Z-Score Period を 5 以下に下げると、過剰反応してほぼ全通貨が常時極値判定になる。
  • Cross-Pair Min Z-Spread を 5σ 以上に上げると、イベントが希少すぎて数ヶ月に一度しか発火しなくなる。
  • TREND Lookback を 100 以上にすると、TREND の意味が薄れ CYCLE と差がなくなる。TREND は短中期、CYCLE は中長期のままで使い分け推奨。

06アラートの設定方法

Q.CCY の クロスペア・シグナルを Discord や Slack に飛ばす手順:

  1. Q.CCY パラメーターで通知形式を選ぶ

    Output Format を「Discord Embed」「Plain Text」「Slack」のいずれかに設定。Discord に送るなら Discord Embed が見やすくて推奨。

  2. Webhook URL を準備

    Discord ならサーバー設定 → 連携サービス → Webhook 作成 → URL コピー。Slack も同様に Incoming Webhook を作成して URL を取得。

  3. TradingView でアラート作成

    チャート右上のアラートボタン → Add Alert → Condition を「JONES.Q.CCY」の any alert() function call に設定。Message は空欄で OK(Pine 側で自動生成される)。

  4. Webhook URL を貼る

    Notifications タブで Webhook URL の欄にコピーした URL を貼り付け、Webhook を有効化。

  5. 頻度を Once Per Bar Close に

    Alert frequency を Once Per Bar Close 推奨。ヒゲ抜きで確定バーのみ発火させて誤報を防ぐ。

  6. テスト

    Save してアラート作成完了。実際に発火するまでは相場待ちだが、Cross-Pair Min Z-Spread を 1.5σ 程度に下げて 1〜2 日眺めれば最低 1 回は発火するので、通知到達のテストになる(テスト後は 3.0 に戻す)。

発火例:「AUD +2.3σ vs JPY −2.1σ → AUDJPY LONG」のような具体的な提案ペアと方向が通知に含まれる。

07想定運用シナリオ

初心者から上級者まで、レベル別の使い方の例:

Beginner

Scene 1 — ランキングテーブルだけ見る

難しいことは置いておいて、ランキングテーブルだけ眺める。「上位 1〜2 通貨が強い、下位 1〜2 通貨が弱い」を即座に把握できる。USDJPY を見たくなったら、まずクロスペア・シグナルが「USDJPY LONG」を提案するのを待つ。提案されたら開く、それ以外はスルー、というだけのシンプル運用でも勝率改善に繋がる。

Beginner

Scene 2 — Risk-On/Off で地合いだけ判断

Risk-On/Off ラインを ON にして、ゼロを上抜けたら AUD/NZD/CAD ロング優先、下抜けたら JPY/CHF ロング優先と覚えておく。マクロ経済の知識がなくても、市場の地合いを 1 本のラインで判定できる。

Intermediate

Scene 3 — クロスペア・シグナルで実運用

Cross-Pair Min Z-Spread を 3.0 のままに、Discord 通知をセット。シグナル「AUD +2.3σ vs JPY −2.1σ → AUDJPY LONG 候補」が来たら、AUDJPY のチャートを開いて Q.PRO や Q.HBS で詳細セットアップを確認してからエントリー判断。Q.CCY は「狩り場の特定」、他のインジが「正確な引き金」を担う分業型。

Intermediate

Scene 4 — TREND と CYCLE のダイバージェンス

2 つの Q.CCY インスタンスを同じチャートに並べる:1 つ TREND、1 つ CYCLE。両者の方向性が食い違ったときがチャンス:

  • TREND で USD 弱、CYCLE で USD 強 = 長期上昇の中の短期売り = USD ペアでの押し目買い候補
  • TREND で USD 強、CYCLE で USD 弱 = 長期下落の中の短期反発 = USD ペアでの戻り売り候補
Advanced

Scene 5 — Z 極値での平均回帰スキャル

ランキングテーブル内で Z スコア +2σ 越えの通貨を発見したら、その通貨は統計的に「買われすぎ」。下位 TF(M5/M15)で短期売り戻しセットアップを Q.ELA や Q.PRO で確認、平均回帰スキャル運用。例:USD +2σ なら EURUSD ロング = USD ショート、を検討。

Advanced

Scene 6 — リバーサル・スナイパー(⚡)の使い方

ランキングテーブル内に ⚡ マーカーが出現 = その通貨が ±2σ を超えた直後に反転を始めた瞬間。伸び切った動きを fade する正確なタイミング。Q.HBS のピボットレベル、Q.ELA の SNAP との 三重コンフルエンスで確度ジャンプ。

Advanced

Scene 7 — システマティック戦略のレジームフィルタ

Risk-On/Off コンポジットを 他戦略のレジームフィルタとして運用:

  • リスクオン中(コンポジット > 0)は AUD/NZD/CAD ロング戦略のみ実行
  • リスクオフ中(コンポジット < 0)は JPY/CHF ロング戦略のみ実行
  • ゼロクロス直後は戦略停止(レジーム転換ノイズ吸収)

08他のインジとの組み合わせ

Q.CCY は 「狩り場を見つける」役割に特化している。エントリーの精密さは他のインジが補う。Jones Quant Suite 内での連携の典型:

  • Q.PRO / Q.ESS と組み合わせる: Q.CCY のクロスペア提案 → Q.PRO/Q.ESS でチャート詳細確認 → エントリー。狩り場の特定 + 精密狙撃の分業。
  • Q.HBS と組み合わせる: Q.CCY のリバーサル・スナイパー(⚡) + Q.HBS のピボットレベル一致 = 構造的反発の確度ジャンプ。
  • Q.ELA と組み合わせる: Z 極値到達通貨ペアで Q.ELA SNAP が発火 = マクロ整合の逆張りエッジ。
  • Q.MAC と組み合わせる: Q.CCY の Risk-On/Off と Q.MAC のリスクセンチメント・コンポジットの二重確認で、レジーム判定の確度が大幅向上。
  • Q.XRY と組み合わせる: 強通貨ペアの Q.XRY 出来高プロファイル分析で、機関ポジショニングまで把握。

09よくある質問・トラブルシューティング

クロスペア・シグナルが何日も発火しない。設定が悪い?
Cross-Pair Min Z-Spread が高すぎる可能性が高い。3.0σ は 統計的に稀少なイベントを狙う設定なので、相場の動きが穏やかな時期は数日〜1 週間発火しないことがある。発火頻度を上げたいなら 2.5σ や 2.0σ に下げてもよいが、その分質は下がる。
ランキングテーブルが画面下に隠れて見えない
Ranking Table Position を「Top Right」や「Middle Right」に変更。または Text Size を Small に下げてコンパクト表示。
⚡ マーカーが頻繁すぎて使い物にならない
⚡ は単独でのエントリー根拠ではなく、注意喚起のシグナルとして設計されている。Q.HBS のピボット、Q.ELA の SNAP との 三重コンフルエンスで初めて精度が上がる。⚡ 単独でトレードするのは推奨されない。
TREND と CYCLE、どっちを使えばいい?
時間足で決めるのが基本。M5〜H1 なら TREND、H4 以上なら CYCLE。両方を別チャートに並べてダイバージェンスを見る使い方(Scene 4)が最強。
Risk-On/Off ラインが他のラインと混ざって見にくい
Show Risk-On/Off Line を OFF にして、Risk-On/Off は 別の Q.CCY インスタンス専用で表示する運用も可能。または Risk-On/Off が必要な時だけ ON にする。
過去のチャートを見た時のシグナルと、ライブで見ていた時で位置がずれる(リペイント?)
Q.CCY は 確定バー値で計算する設計でリペイントしない。過去と現在で表示が変わる場合、ヒゲ中の途中値ではなく確定値を見ているか確認。アラートも Once Per Bar Close 設定で確定後に発火する。
8 通貨以外(NOK / SEK / SGD など)も対応してほしい
v1.1 時点では G10 主要 8 通貨のみ対応。NOK / SEK / SGD などの追加要望は Discord でリクエストを。将来バージョンで拡張検討。
通知が来ない
次を順に確認:(1) TradingView アラートが「停止」になっていないか、(2) Webhook URL が正しいか(Discord/Slack の設定で再生成して試す)、(3) Q.CCY パラメーターの「CROSS-PAIR Signal」が ON か、(4) Target Timeframe が現在の時間足と一致しているか、(5) アラートの Alert frequency が Only Once になっていないか(一度発火すると停止する)。

10アップデート履歴

v1.1
アラートシステム全面刷新
  • シグナル種別を CROSS-PAIR 1 種類に統合(v1.0 にあった 16 個の通貨別 Z 極値アラートは削除)
  • 通知形式を選択可(Discord Embed / Plain Text / Slack)
  • Target Timeframe フィルタ追加(指定時間足でのみ発火)
  • 1 つの統合ペイロードに REDFOX 内部用フィールドと Discord Embed を同梱
v1.0
初版(v1.1 で全面置換、現行は v1.1)
JONES.Q.CCY を含むパッケージ

Q.CCY は単体販売はなく、Essential / Ultra / Quantum の 3 パッケージすべてに含まれる基盤ツール。いずれかのバンドル契約で利用可能。

本ガイドは v1.1 時点の機能解説。Q.CCY の仕様が将来更新された場合は本ガイドも更新。投資助言ではなく、ツール利用の教育・リファレンスを目的とした文書。