GUIDE · MACRO CONSOLEJONES.Q.MAC v1.12026-05-09Tags: マクロコンソール / イールドカーブ / 金利差 / リスクセンチメント / 中央銀行

JONES.Q.MACMarket Cockpit機能ガイド v1.1

Q.MAC は マルチタイムフレーム・レジーム分析、金利差トラッカー、イールドカーブ形状判定、リスクセンチメント・コンポジット、実質金利プロキシ、中央銀行カウントダウンを 1 つのダッシュボードパネルに圧縮するマクロインテリジェンスツール。Bloomberg ターミナルが機関FXデスクの必携ツールなのと同じように、Q.MAC は 通貨ペア選別とリスク管理の最優先インジケーターになる。

01このインジで何ができるか

Q.MAC は 7 つの統合モジュールで構成されたマクロ俯瞰エンジン。1 枚のパネルで以下を全て同時に監視可能:

MODULE 01

MTF レジーム / トレンド / 異常検知

5m / 15m / 1H / 4H の 4 タイムフレーム同時監視。各 TF で TREND / CYCLE / NOISE の 3 レジーム状態を色分け表示、Z-Score 異常値(±2σ 超)を検出。マルチTFトレーダー必須機能。

MODULE 02

マクロドライバー検出

現在シンボルとの ローリング相関を自動計算。US10Y / DXY / SPX / Oil のうち、最強相関ドライバーを毎バー識別。「いま市場は何で動いているか」をリアルタイム表示。

MODULE 03

金利差トラッカー(自動検出)

通貨ペアに応じて自動で適切な 金利差を計算・表示。USDJPY → US10Y-JP10Y / EURUSD → DE10Y-US10Y など、毎バー20本前の値も表示して方向矢印で動向を示す。

MODULE 04

イールドカーブ形状判定(米2s10s)

US 2Y - US 10Y スプレッドを連続監視。INVERTED / FLAT / NORMAL / STEEP の 4 状態に色分けして景気サイクル判定。歴史的に逆イールドは景気後退の先行指標。

MODULE 05

リスクセンチメント・コンポジット

SPX + Oil - VIX - Gold の Z-Score 合成で市場のリスクアペタイトを単一指標化。STRONG RISK ON / Risk-On / NEUTRAL / Risk-Off / STRONG RISK OFF の 5 段階で色分け。

MODULE 06

実質金利プロキシ(TIP ETF経由)

TIP ETF モメンタムから 実質金利の方向を推定。RISING(USD+) / STABLE / FALLING(USD-) の 3 状態で表示。名目金利と実質金利の乖離を検出するエッジ。

MODULE 07

中央銀行カウントダウン

FOMC / ECB / BOJ 次回会議までの日数を色分け警告。1日前=赤、2-3日前=橙、4-7日前=金、8日以上=通常運用。リスク管理の最優先ツール。

02チャートに出る表示

Q.MAC をチャートに追加すると、右下/右上など指定位置に統一ダッシュボードテーブルが表示される。Dark/Light テーマ対応、全 7 モジュール独立 ON/OFF 可能。

① MTF レジーム表(4 行:5m / 15m / 1H / 4H)

REGIME / TREND / ANOMALY / DRIVER の 4 列。各行で特定 TF のステータス一覧。REGIME は色分け(TREND=金、CYCLE=シアン、NOISE=灰)、TREND は矢印(▲▼─)、ANOMALY は Z-Score 値(±2σ 超で赤強調)、DRIVER は相関ドライバー名と相関強度%。

② YIELD 行(金利差トラッカー)

ラベル(例:US10Y-JP10Y)、現在値%、20バー変化(▲▼矢印 + 数値)。金利差が拡大/縮小中か、方向は一貫かを即座に判定。テクニカルシグナルと金利差の整合確認用。

③ CURVE 行(米イールドカーブ形状)

「US 2s10s」ラベル、スプレッド値%、INVERTED / FLAT / NORMAL / STEEP の状態ラベルを色分け表示(INVERTED=赤、STEEP=青など)。中長期レジームフィルタ。

④ RISK 行(リスクセンチメント)

Z-Score 合成値、STRONG RISK ON / Risk-On / NEUTRAL / Risk-Off / STRONG RISK OFF の状態。色分けは緑(リスク好況)から赤(リスク回避)へ。全戦略の上位フィルタ。

⑤ REAL 行(実質金利プロキシ)

TIP ETF モメンタム値%、RISING(USD+) / STABLE / FALLING(USD-) の状態。「名目金利上昇でも実質金利下落(インフレ追随)」のダイバージェンスを検出。

⑥ CB 行(中央銀行カウントダウン)

FOMC: X日 / ECB: X日 / BOJ: X日 の 3 つのカウントダウンを並べ、各々で色分け警告。1日前は赤(ポジションサイズ縮小推奨)。

03はじめての使い方(5 分セットアップ)

  1. チャートに Q.MAC を追加

    TradingView の Indicators 検索で「JONES.Q.MAC」を選択。サブウィンドウではなく overlay=true なので、メインチャートに直接パネルが表示される(既定は左下)。

  2. パラメーターはデフォルトのまま開始

    Correlation Period=20 / Anomaly Period=50 / 各モジュール表示 ON / CB 日付は既に設定済み(四半期メンテで更新)。初回はそのまま運用開始できる。

  3. ダッシュボード 7 行を読む習慣をつける

    朝の市場オープン時、重要経済指標発表前、等々で 「MTF レジーム、金利差、イールドカーブ、リスクセンチメント、実質金利、CB カウント」を素早く一覧確認。30 秒で全マクロコンテキスト把握。

  4. 他のインジと組み合わせて実運用へ

    Q.MAC は マクロコンテキストの可視化に特化。実際のエントリーシグナルは Q.PRO / Q.ESS / Q.HBS 等で確認。Q.MAC で「いまのマクロ環境はシグナルに有利か」を確認する判断基準として運用。

  5. 必要に応じてパネル位置やモジュール表示を調整

    Panel Position(5 ポジション)、Module toggles で不要なモジュール OFF(パフォーマンス最適化)、Text Size で視認性調整。

04パラメーター解説

全設定項目とデフォルト値。初心者は既定値で運用可能。中級者以上が TF や用途に応じて微調整する際の参考。

Analysis Settings(分析パラメーター)

項目 既定 役割
Correlation Period 20 マクロドライバー検出のローリング相関計算期間。短いほど直近の動きに敏感。
Anomaly (Z-Score) Period 50 MTF 異常検知の Z-Score 計算期間。本値の標準偏差との乖離度を判定。

External Symbols(外部シンボル参照)

項目 既定 役割
US 10Y Yield TVC:US10Y 米 10 年国債。金利差、イールドカーブ、マクロドライバーのベース。
JP/DE/AU/GB/CA 10Y Yield TVC:JP10Y 等 各国 10 年国債。通貨ペア別金利差の計算に使用。
US 2Y Yield TVC:US02Y 米 2 年国債。イールドカーブ形状(2s10s)計算用。
Dollar Index (DXY) TVC:DXY ドル指数。マクロドライバー候補。
S&P 500 SP:SPX 株価指数。リスクセンチメント、ドライバー候補。
Crude Oil TVC:USOIL 原油。ドライバー候補、商品通貨指標。
VIX CBOE:VIX ボラティリティ指数。リスクセンチメント(符号反転)。
Gold TVC:GOLD 金。リスクセンチメント(安全資産、符号反転)。
TIP ETF AMEX:TIP インフレ連動債。実質金利プロキシ。

Display Modules(表示モジュール切替)

項目 既定 役割
Show MTF Regime Table ON 5m/15m/1H/4H レジーム表示。
Show Macro Driver ON ドライバー検出表示。
Show Yield Differential ON 金利差トラッカー表示。
Show Yield Curve (2s10s) ON 米イールドカーブ形状表示。
Show Risk Sentiment ON リスクセンチメント・コンポジット表示。
Show Real Yield Proxy ON 実質金利プロキシ表示。
Show Central Bank Countdown ON CB カウントダウン表示。

Central Bank Calendar(中央銀行会議日)

項目 既定 役割
Next FOMC 2026-06-17 18:00 UTC 米連邦公開市場委員会。四半期ごとに手動更新が必要
Next ECB 2026-06-04 11:45 UTC 欧州中央銀行。
Next BOJ 2026-06-19 03:00 UTC 日本銀行。

UI Design(画面設定)

項目 既定 役割
Theme Dark Dark / Light。TradingView テーマに合わせて切替推奨。
Panel Position Bottom Left パネル表示位置。Top Right / Bottom Right / Bottom Left / Top Left から選択。
Text Size small テーブル文字サイズ。tiny / small / normal から選択。
Column Width (%) 7.0 パネル列幅。パーセンテージで調整。
Panel Background Transparency 20 パネル背景透明度。0-100(低いほど透明)。

05推奨設定(時間足別)

Q.MAC の動作は全タイムフレーム互換だが、パラメーター調整と CB 警戒度の目安:

時間足 Correlation Period CB 警戒範囲 用途
M5 — M15 14 — 20 24 時間以内 = 赤色徹底 スキャル / 短期スイング
H1 20 — 30 同上 デイトレ全般
H4 30 — 50 1 週間以内注視 スイング・数日保有
D(日足) 50 — 100 数日以内注視 長期ローテーション
設定の落とし穴
  • 外部シンボル参照不可:特定国の国債ティッカーが Premium contract でない場合、データ読み込み失敗。その場合は代替の標準ティッカー(TVC: 系)を使用。
  • CB 日付の更新忘れ:四半期ごとに会議日を input.time() で更新しないと、「FOMC: -5d」のような無意味な表示に。四半期ごとの手動メンテが 唯一の運用負荷
  • Z-Score Period が短すぎる:5 以下にすると過剰反応。
  • 複数モジュール ON + 低性能 PC:パネルが重くなる可能性。必要なモジュールのみ ON で軽量化推奨。

06アラート・通知の設定方法

v1.1 での重要な変更:Q.MAC は context indicator で、alert() 関数を持たない。マクロコンテキストを「見える化」するのが役割で、シグナル発火型ではない設計。

ただし、CB カウントダウンだけは別途アラート設定推奨

  1. TradingView でカスタムアラートを作成

    チャート右上 → Alert → Condition に「timenow > fomc_next - 86400000」(FOMC 前 1 日)等の条件を Pine Script で記述。または簡易的に「特定時刻になったら Webhook 通知」の設定。

  2. Discord / Slack Webhook を接続

    Q.MAC の表示パネルが赤色に変わった瞬間を目視で確認したら、Webhook 通知を手動トリガーする運用も可。自動化より「ダッシュボード確認 → 判断」の方が確実。

アラート設計の哲学

Q.MAC が alert() を持たない理由:マクロイベント(FOMC など)の予測不能性を考えると、「このシグナル発火なら買え」という単純な rule-based alert は危険。代わり、リアルタイムダッシュボードとしての可視化に特化し、判断は人間が行う設計。ボットトレード前提なら query API で CB 日付を自動取得→外部ツールで通知する方が安全。

07想定運用シナリオ

初心者向け

シーン 1 — CB カウントダウンだけで防守

FOMC が「1d」で赤色表示されたら、何があってもポジションサイズを半減。テクニカル指標がいくら美しくても、CB イベントは「モデル化不可能な予測不能ボラ」。赤色 = 自動守りの合図。

初心者向け

シーン 2 — イールドカーブで中長期レジーム判定

CURVE 行が「INVERTED」(赤)になった = 景気後退警告。リスクオン通貨(AUD/NZD/CAD)ロングの拡大禁止。逆に「STEEP」(青)なら緩和期待 = リスクオン優先。3-12 ヶ月の大きなレジームフィルタになる。

中級者向け

シーン 3 — 金利差と テクニカルの整合確認

USDJPY チャート + Q.MAC。YIELD 行が「US10Y-JP10Y +3.21% ▲+0.15 (20-bar)」 = 差分は拡大中。同時に Q.PRO が「TREND BUY」発火したら、ファンダと技術の両輪が揃った高信頼度エントリー。逆に Yield が「▼」(縮小中)なら、テクニカルが出てもマクロが逆風—サイズダウン or スキップ検討。

中級者向け

シーン 4 — ドライバー支配日の相関トレード

DRIVER セルが「DXY +85%」 = 本日の USDJPY は DXY に高相関。DXY チャート同時監視。DXY がレジスタンス突破 = USDJPY も追従確度高。逆にドライバーが「NO CORR」なら相関トレード無効—個別シグナル重視。

上級者向け

シーン 5 — 実質金利ダイバージェンスでエッジ検出

US10Y 上昇 かつ REAL 行「RISING (USD+)」 = インフレ調整後リターンに裏付けられた本物のドル強気。USD ロングを大ロットで。逆に US10Y 上昇でも REAL「FALLING」 = USD 強気はインフレ追随で脆弱—USD ロング見送り。名目金利だけ見ていては気付かないエッジ。

上級者向け

シーン 6 — リスクセンチメント・レジームの自動戦略切替

RISK 行が「STRONG RISK ON」 + CB「FOMC: 8d」(直近イベントリスク無)。AUD/NZD/CAD ロング戦略を全力稼働、JPY/CHF ロング戦略は停止。リスクセンチメント変化をゲートとして下流戦略に自動接続。ホストプログラムから「Sentiment > +1.0 なら AUD 戦略 ON」的な指令を受け取り、自動執行可能。

上級者向け

シーン 7 — MTF 異常検知での平均回帰狙い

1H レジーム表の ANOMALY が「+2.31σ」 = その時間足が統計的に「買われすぎ」。下位 TF(M15/M5)で短期売り戻しセットアップを Q.ESS / Q.ELA で確認、平均回帰スキャル運用。Z 極値は本来的に mean-reversion 候補。

08他の Q.* インジとの組み合わせ

  • Q.PRO:Q.PRO の MACRO COCKPIT は US10Y/DXY/SPX のみだが、Q.MAC は Oil / Yield Spread / Real Yield / イールドカーブまで拡張。マクロ層を厚くしたいなら Q.PRO + Q.MAC で多次元分析
  • Q.ESS:Q.ESS のシグナルに Q.MAC でマクロ整合性チェックを追加。金利差と整合するシグナルだけ取る運用で精度向上。
  • Q.HBS構造(Q.HBS のピボット)+ マクロ(Q.MAC のイールドカーブ・リスクセンチメント)= 両輪。三重コンフルエンス実現。
  • Q.ELA:Q.ELA SNAP が CB イベント直前なら見送り、リスクセンチメント整合なら実行の条件分岐に使用。
  • Q.CCY:Q.CCY の Risk-On/Off(為替限定)+ Q.MAC のリスクセンチメント・コンポジット(マルチアセット)で二重確認
  • Q.XRY:マクロイベント時刻を Q.XRY Manual Anchor に設定、イベント特化プロファイル分析。

09よくある質問・トラブルシューティング

パネルが見えない / 表示がズレている
Panel Position を別の位置に変更(Bottom Left → Top Right 等)。または Text Size を small にしてコンパクト化。Column Width (%) を調整してパネル幅を変更。
外部シンボルが「N/A」になっている
該当国の国債ティッカーが Premium データに属しているか、単に TradingView の当該シンボルが利用不可の可能性。代替ティッカー(例:TVC: 系統)を試すか、国別金利差の計算が不要なら Show Yield Differential を OFF。
CB カウントダウンが「-3d」のような負の値になった
四半期ごとの手動更新を忘れている。Settings で Next FOMC / ECB / BOJ の input.time() を最新の会議日に更新。TradingView リリースカレンダーで次回日程を確認して修正。
イールドカーブが常時「—」(表示不可)
US 2Y / US 10Y データが読み込めていない。External Symbols で TVC:US02Y / TVC:US10Y の設定確認。特定地域の契約だと異なるティッカー(例:Bloomberg 契約限定)の場合あり。
リスクセンチメント・コンポジットが「—」(計算不可)
VIX / Gold / SPX / Oil のいずれかのデータ読み込み不可。通常は CBOE:VIX / TVC:GOLD / SP:SPX / TVC:USOIL が標準。特定ティッカーを代替して試す。
「request.security() が多すぎて limit error」
Q.MAC は約 20 本の request.security() を使用し、TradingView 40 本上限内で安全。ただし他のインジで既に多くの request.security() を使っていたら、Q.MAC のモジュールを一部 OFF(Show Macro Driver / Show Real Yield 等)にして軽量化。
Z-Score が常時 ±2σ 超(過剰反応)
Anomaly (Z-Score) Period が短すぎる可能性。デフォルト 50 を維持推奨。短縮すると変動性が大きく見える相場では多くの値が「異常」と判定されてしまう。

10アップデート履歴

v1.1
Alert system 全削除
  • Q.MAC v1.0 に 13 個の alertcondition() が存在 → v1.1 で全削除
  • 理由:Q.MAC は「context indicator」で、signal generation ではなく「可視化」に特化。マクロイベント(CB)の予測不能性から alert() ベースの rule は危険と判定
  • 代替:ダッシュボード視認 + 人間判断 or 外部ボット API 連携で対応
  • Dashboard / Data Fetching / Theme System は v1.0 から継承、変更なし
v1.0
初版。マクロコンソール機能(MTF Regime / Yield Differential / Curve Shape / Sentiment / Real Yield / CB Countdown)実装。alert() は削除予定で実装(v1.1 で実現)。
JONES.Q.MAC を含むパッケージ

Q.MAC は Essential / Ultra / Quantum の 3 パッケージ全てに含まれる基盤マクロツール。単体販売なし。いずれかのバンドル契約で利用可能。

本ガイドは v1.1 時点の機能解説。Q.MAC の仕様が将来更新された場合は本ガイドも更新。投資助言ではなく、ツール利用の教育・リファレンスを目的とした文書。