GUIDE · LIQUIDITY PROFILEJONES.Q.XRY v4.22026-05-09Tags: 流動性プロファイル / POC / VAH/VAL / Developing POC / Naked POC

JONES.Q.XRYLiquidity X-Ray機能ガイド v4.2(詳細版)

Q.XRY は オーダーフロー可視化スペシャリスト。高解像度のボリュームプロファイル(最大 300 行)を構築し、価格がどこで何枚の出来高が成立したか、トレーダーがどこにポジションを持ち誰が捕まっているか、どのレベルが機関の重みを背負っているかを X 線で透視する。「価格だけ見ているトレーダーが見落とす、構造的基盤を可視化する」ツール。

01このインジで何ができるか

Q.XRY は 8 つのモジュール(アンカー、プロファイル、POC、値域、真空、経路、pain、追跡)から成る流動性特化エンジン。詳細は:

MODULE 01

アンカーエンジン(Auto / Manual)

自動(異常バー検出)または手動(FOMC など時刻指定)でプロファイル構築の開始点を設定。Auto モードは直近 200 バーから「レンジ × ボリューム」最大のイベントを自動検出。

MODULE 02

流動性プロファイル(高解像度ヒストグラム)

既定 70 行、最大 300 行で構築可能。アンカー以降の各バーの出来高を価格帯ごとに累積し、「どの価格で何枚出来高が成立したか」を水平ヒストグラムで表示。

MODULE 03

POC と値域(VAH / VAL)

POC = 最大出来高の価格(プロファイルの磁性中心)。VAH / VAL = 全体ボリュームの 70% を含む上下境界。「適正価値レンジ」の統計的基準。

MODULE 04

Developing POC(経路追跡)

プロファイル構築中に POC の位置が時系列でどう動いたかを可視化。トレンディング / コンソリデーション / レジーム転換を市場のフェーズ判定から読み取れる。

MODULE 05

真空ゾーン(Vacuum Zones)

ボリュームが平均の 25% 未満の低出来高エリア。価格が素早く通過する傾向が高いため、ブレイクアウト時のファーストターゲットとして機能。

MODULE 06

Anchored VWAP(参加者平均コスト)

アンカーバーからの全バーを加重平均したゴールドラインポリライン。POC(最頻値)と違い、参加者全体の「平均的な買いコスト」を示す。POC + AVWAP 重合 = 機関グレードレベル。

MODULE 07

Pain Dashboard(トラップ分析)

プロファイル幾何から推測された「捕まったロング / ショート」を % で表示。スクイーズ候補の早期検出、強制決済ポジションの潜在量を定量化。

MODULE 08

Naked POC Tracker(未テスト価格追跡)

過去に POC だったが、まだ価格が再来していないマゼンタ点線。統計的に約 80% の確率で価格が POC を再訪するため、自動的な「磁石ターゲット」として機能。価格が戻ってフィルされたら自動削除。

02チャートに出る表示

Q.XRY をチャートに追加すると、ローソク足の下(チャート右側)に次の要素が表示される。

① 流動性ヒストグラム(水平バー)

チャート右端に固定された水平バーの集合。各バーの 赤(レジスタンス / 上値)または 青(サポート / 下値)は、その価格帯の出来高の多少を幅で表現。最も幅広いバーが POC(最大出来高)。

② POC ライン(マゼンタ実線)

最大出来高の価格をチャート左端から右端まで貫く太い実線。価格はこのラインに引き寄せられる傾向が強い(統計的に約 80% の確率で再訪)。

③ VAH / VAL ライン(グレー破線)

Value Area High(上限)と Value Area Low(下限)を示す破線。この範囲が「統計的に市場が同意した価値レンジ」。外側は極値。

④ AVWAP ポリライン(ゴールド曲線)

アンカーから時系列で描かれるボリューム加重平均価格の連続線。現在の参加者全体の「平均的なコスト基準」を示す。

⑤ Developing POC(半透明マゼンタ)

プロファイル構築中の各バーでの POC 位置を時系列で接続したポリライン。動きの形状(トレンド / 停滞 / ジャンプ)でマーケットフェーズを読む。

⑥ 真空ゾーン(薄灰グラデーション)

薄灰色で表示される低ボリュームエリア。価格が再来した時、この領域を素早く通過する傾向があるため「高速フィルゾーン」として機能。

⑦ Naked POC 点線(マゼンタ点線)

過去に POC だったが未テスト状態のレベル。価格がこの行に近づく = 磁石効果が働いている合図。フィルされると自動消去。

⑧ Pain Dashboard(軽量UI)

チャート右下に常駐する小型パネル。「Trapped Longs: 35.2%」「Trapped Shorts: 64.8%」「BEARISH (Hunt Longs)」のような定量情報を表示。ポジションスクイーズの機会を一目で察知できる。

03はじめての使い方(5 分セットアップ)

  1. チャートに追加

    TradingView の Indicators 検索で「JONES.Q.XRY」を選択。サブパネルではなく、メインチャート上に流動性ヒストグラムと POC / VAH / VAL / AVWAP が即座に表示される。

  2. デフォルト設定で起動

    Anchor Mode = Auto / Resolution = 70 / Value Area = 70% / Vacuum = Show ON / Developing POC = Show ON が既定。この状態で多くの相場環境に対応する。最初は触らなくて OK。

  3. POC と VAH/VAL を観察

    マゼンタの POC ラインが「現在の磁性中心」。グレー破線 VAH/VAL が「統計的合意範囲」。「価格が今どこにいるか、POC / VAH / VAL に対して」を即座に判定できる。

  4. Developing POC で市場フェーズを読む

    半透明マゼンタの経路線が、一直線(トレンド)か、停滞(コンソリデーション)か、急ジャンプ(レジーム転換)かを観察。市場が「何をしているのか」を構造から判定。

  5. 他のインジと組み合わせる

    Q.XRY は「構造可視化」。実際のエントリーは Q.PRO / Q.HBS / Q.ELA などのシグナルインジで詳細確認を。POC + AVWAP + 他ツールのシグナルが重なる = 最高確度セットアップ。

04パラメーター解説

Q.XRY の全設定項目を項目別に整理。初心者は既定値で問題ない。中級者以上は時間足や用途に応じて微調整。

Anchor Settings(アンカー設定)

項目 既定 効果
Anchor Mode Auto Auto = 異常バー自動検出、Manual = 手動タイムスタンプ指定。イベント(FOMC / NFP)分析なら Manual。
Manual Anchor Time 2024-01-01 00:00 Manual モード選択時、このタイムスタンプから逆算してアンカー開始。FOMC 発表時刻等を正確に指定。
Auto-Scan Period (Bars) 200 Auto モードで過去何バー遡るか。200 = 数日〜1 週間の重要バーをキャッチ。長期イベント分析なら 500-1000。

Liquidity Profile & Contrast(プロファイル & 表示)

項目 既定 効果
Resolution (Rows) 70 ヒストグラムの行数(10-300)。高いほど詳細だが描画コスト増。推奨:M15 以下 = 50-70、H1 = 70-100、H4+ = 100-150。
Value Area (%) 70.0 VA に含める出来高比率。70% = 業界標準(Market Profile 創始者基準)。触らなくて OK。
Show Vacuum Zones ON 低ボリューム(平均 25% 未満)エリアを薄灰色で表示。ブレイクアウトTP 候補として有用。
Show Developing POC ON POC の経路線を表示。市場のフェーズ判定に使用。視認性が落ちたら OFF も検討。

Interface & Strategic Tools(UI & 機能表示)

項目 既定 効果
Show Anchored VWAP ON ゴールド曲線(AVWAP)の表示。POC との重合でコンフルエンス判定に必須。
Show Dashboard (Light UI) ON 右下の Pain Dashboard(Trapped Longs / Shorts % 表示)を表示。ポジショントラップ検知に使用。
よくある設定ミス
  • Resolution を 300 に設定 + 低スペック PC = チャートが固まる。推奨値を守る。
  • Auto-Scan を 50 以下に下げる = 短期異常ノイズが増え、構造的イベントを見失う。200 推奨。
  • Manual Mode で誤った時刻を指定 = プロファイルが意味不明に。FOMC / NFP 等は正確な UTC 時刻を指定。
  • Value Area を 90% に上げる = VAH/VAL の幅が広すぎて、極値判定の意味がなくなる。70% 固定推奨。

05推奨設定(時間足別)

同じ Q.XRY でも、時間足によって最適なパラメーター組み合わせが異なる。次の表を目安に調整:

時間足 Resolution Lookback (Auto) 用途
M5 — M15 50-70 200 スキャル / 短期スイング
H1 70-100 300 デイトレ / 市況分析
H4 100-150 500 スイング / 数日保有
D(日足) 150-200 1000 長期構造 / 機関ポジション把握

06アラート & 通知の設定方法

Q.XRY はシグナル発火型ではなく「構造可視化型」だが、TradingView のアラート機能で次のイベントを監視できる:

  1. TradingView でアラート作成

    チャート右上 → Add Alert → Condition を「JONES.Q.XRY」の any alert function call に設定。

  2. 監視ポイント設定

    Q.XRY が内部で発火するアラート条件:

    • Price Crossed POC(価格が POC をクロス)
    • Price Entered / Exited Value Area(VAH 突破 / VAL 割れ)
    • Naked POC Approach(価格が Naked POC に接近)
    • Naked POC Filled(未テスト POC がフィルされた)
    • Vacuum Zone Entry(真空ゾーン進入)
    • Pain Dashboard Squeeze Alert(トラップ比率超過)
  3. Webhook / Notification 設定

    Message は空欄で OK(Pine 側で自動生成)。Alert frequency を「Once Per Bar Close」推奨(確定バーのみ発火)。Discord / Slack の Webhook URL をコピペ。

  4. テスト

    POC クロスは比較的頻繁に発火するので、1-2 日眺めれば到達確認可能。通知が来ることを確認したら本運用へ。

07想定運用シナリオ

初心者から上級者まで、実際のトレード運用における Q.XRY の使い方:

Beginner

シーン 1 — POC への平均回帰スキャル

Auto-Anchor で起動。チャートに POC(マゼンタ実線)が見えたら、価格が POC から大きく上に伸びたときを待つ。モメンタム枯渇(高値更新が止まる、ボリューム枯渇)を確認してからショートポジション開始、ターゲット POC。統計的に約 80% の確率で価格が POC に再訪するため、再現性のあるエッジになる。最もシンプルな運用法。

Beginner

シーン 2 — Naked POC スナイパー

マゼンタ点線の Naked POC を監視。価格がこのレベルに接近したら、「磁石が価格を引き寄せる」を期待してエントリー。複数の Naked POC がある場合、価格に近い順に磁力が強いと考える。判断基準が「点線がどこにあるか」だけなので、初心者向き。他トレードの TP としても活用可能。

Intermediate

シーン 3 — ニュースイベント プロファイル分析

Manual Mode で FOMC 発表時刻(UTC)を正確に指定してアンカー。結果のプロファイルが post-FOMC のコンセンサス形成を表示。POC = ニュース後の市場が認めた「新しい適正価格」、VAH/VAL = 新しい合意レンジの上下。これらをサポート / レジスタンスとして翌日以降の取引に活用。

Intermediate

シーン 4 — 真空ゾーン ブレイクアウト TP

現在価格より上方の真空ゾーン(薄灰色エリア)を識別。ブレイクアウト仕掛けが入ったら、真空ゾーン = ファーストターゲット。価格が低ボリュームエリアを素早く通過する傾向があるため、TP1 = 真空入口、TP2 = 真空出口(次の高ボリュームゾーン)を設定。機械的に実行可能。

Intermediate

シーン 5 — POC + AVWAP コンフルエンス

POC(マゼンタ実線)と AVWAP(ゴールドカーブ)が同じ価格帯で重なるタイミングを待つ。両者が合致 = 「最頻値(POC)」と「平均コスト(AVWAP)」が一致 = 機関グレードのバウンスゾーン。Q.PRO や Q.ELA のシグナル発火と組み合わせれば、最高確度のエントリーになる。

Advanced

シーン 6 — トラップポジション ストーキング

Pain Dashboard が「Trapped Longs: 50,000 lot 相当」を表示、かつ現在価格がそのコスト基準より下にある = ロングポジションが満遍なく含み損。急落の発生を監視し、ストップロス連鎖による強制決済カスケードを狙撃。希少だが強力なセットアップ。

Advanced

シーン 7 — Developing POC ナラティブ読解

Developing POC(半透明マゼンタ経路)の動きを観察:

  • 一方向トレンド = トレンディングアクセプタンス(合意価格が動いている) → トレンドフォロー戦略適用
  • 停滞 / 横這い = コンソリデーション(合意価格が固定) → ブレイクアウト待機
  • 急ジャンプ = レジーム転換(大量出来高イベント) → 戦略切替

市場のフェーズを構造から直接読み取るクオンツ運用。最も高度な使い方。

08他の Q.* インジとの組み合わせ

Q.XRY は「構造可視化」に特化。他の Jones Quant ツールとの連携で確度が飛躍的に向上:

  • Q.HBS と組み合わせる: Q.HBS のピボットレベル(S1/R1)と Q.XRY の POC / AVWAP が重なる = 構造 × ボリューム × ピボットの三重コンフルエンス。最高確度。
  • Q.PRO / Q.ESS と組み合わせる: Q.XRY で構造を把握 → Q.PRO / Q.ESS で詳細シグナル確認 → エントリー。「狩り場の特定」+ 「精密狙撃」の分業。
  • Q.ELA と組み合わせる: Q.ELA の SNAP がドンピシャと POC / AVWAP / Naked POC で発火 = 逆張りエッジの確度最大。
  • Q.CCY と組み合わせる: 強通貨ペアを特定(Q.CCY)→ そのペアの Q.XRY プロファイル確認 → 機関がどこに乗っているかを把握。クロスペア売買の精度向上。
  • Q.MAC と組み合わせる: マクロイベント(FOMC / NFP / 中銀発表)の時刻を Q.XRY Manual Anchor に指定 → イベント専用プロファイル分析。

09よくある質問・トラブルシューティング

POC が何度も移動する。どの POC を使えばいい?
最新の POC(マゼンタ実線)を使う。プロファイル寿命中は POC は動的に更新される。過去の POC は Naked POC 点線として自動追跡される。「今のプロファイル内での最大出来高位置」が常に有効。
Manual Mode でアンカーを指定したが、プロファイルが意味不明
指定時刻が誤っている可能性。特に FOMC は UTC 時刻で指定。日本時間では夜間だが、TradingView のタイムスタンプは UTC ベース。FOMC 発表「日本時間 3:30」なら UTC では前日 18:30 など、正確に逆算して指定。
真空ゾーンが多すぎる / 少なすぎる
真空判定の閾値は「平均ボリュームの 25%」で固定。相場の出来高分布によっては真空が多い相場(トレンド強い / ブレイクアウト中)と少ない相場(レンジ)がある。これは正常動作。無理に調整せず、出来高分布を読むために使用。
Pain Dashboard の数値が急に変わる
Trapped Longs / Shorts は、プロファイル全体の高出来高ゾーンの位置と現在価格の相対関係から推測される値。プロファイルが新規バーで更新されるたびに値が再計算される。これは正常。重要なのは、トレンド時に Trapped 側が多いほどスクイーズ候補が高まることを理解すること。
Developing POC がノイズだらけで見にくい
Early stage(プロファイル構築初期 5-10 バー)はノイズが多い。データが安定する中盤以降(20+ バー)に Developing POC の傾向が確定。早期データに頼らず、ある程度プロファイルが構築されてから判定。または Show Developing POC を OFF にして POC だけ見ることも検討。
AVWAP が POC からずっと離れているが、これは何?
AVWAP(平均コスト)と POC(最頻値)の乖離は、出来高分布が非対称であることを示す。AVWAP が POC より上 = 低い値で多く約定(下に偏った分布)、AVWAP が POC より下 = 高い値で多く約定(上に偏った分布)。この乖離自体が「市場構造の情報」。
Naked POC がいくつも表示されて見にくい
Naked POC が複数残っている = 過去に複数の POC が形成されたが、どれもまだ価格が再来していない状態。各 Naked POC は潜在的なマグネット。複数あれば、価格に近いほど影響力が強い。自動削除されるまで監視。

10アップデート履歴

v4.2
Elite Edition 完成版
  • Vacuum Zone(真空ゾーン)アルゴリズム最適化 → 25% 閾値で確定
  • Pain Dashboard グラデーション表現強化 → 出来高比率に応じた無段階透明度
  • リソース管理改善 → max_boxes 500 / max_lines 500 / max_polylines 100 で安定稼働
v4.0-4.1
Naked POC Tracker 実装、Developing POC 経路追跡機能統合
v3.x 以前
Legacy versions(v4.2 推奨、後方互換なし)
JONES.Q.XRY は Ultra / Quantum で提供

Q.XRY は Essential パッケージには含まれず、Ultra 以上の契約で利用可能。流動性プロファイル特化を希望するトレーダー向けの上位ティアツール。

本ガイドは v4.2 時点の機能解説ドキュメント。Q.XRY の仕様変更時は本ガイドも更新。投資助言ではなく、ツール使用教育・リファレンスを目的とした文書。トレード判断・リスク管理は自己責任で。