指標を読む
主要な経済指標を1本ずつ、何を見るか・どう読むか・反応関数で解説する常設リファレンス。 相場を動かすのはヘッドラインの強弱でなく予想とのズレ=サプライズ、 そして同じ数字が局面で反転する反応関数だ。教科書 0-1の各論として、各記事は 次の発表をどう読むかに着地し、指標前ブリーフと連動する。
強い・弱いで一喜一憂しているうちは、まだ指標を読めていない。
米国の指標
- 米雇用統計の見方 ― プロはNFPの“次”を見ている
強い雇用=株高、ではない。同じ数字が、ある月は株高、ある月は暴落を呼ぶ。
非農業部門雇用者数(NFP)の見出しの裏で、プロは失業率・平均時給・改定を読む。サームルールとgood news is bad news、局面で反転する反応関数を解剖。
- 米CPIの見方 ― 市場が見るのは“総合”ではなく、この一行だ
インフレ率が下がったのに、なぜ株が売られるのか。答えは“住居を除くコアサービス”にある。
総合CPIをプロはほとんど見ていない。コア・supercore(住居除くコアサービス)と前月比、Fedの反応関数を通じて為替・株・金利に効く経路を解剖。
- コアPCEの見方 ― なぜFRBはCPIではなく“この指標”を見るのか
世間が騒ぐのはCPI。だが金利を決める当人(FRB)が見ているのは、別の物価だ。
FRBが本命に据えるコアPCE。CPIとの定義差(ウェイト・対象)、なぜ中銀がこちらを見るのか、政策金利の織り込みへの効き方を解剖。
- FOMCの見方 ― 利上げ・利下げより“ドット”と“言葉”を読む
金利の数字は、もう値段に入っている。相場を動かすのは、その先の“地図”だ。
利上げ/据え置きはすでに織り込み済み。相場を動かすのはドットプロット・SEP・声明・記者会見のニュアンス。FOMCの“地図”の読み方を解剖。
- ISM景況感指数の見方 ― 50という“分かれ目”の本当の意味
好景気でも50を割れば売られる。ISMは“水準”でなく“方向と勢い”で読む。
ISM製造業/非製造業は50を境とする景況感の先行指標。価格指数・雇用指数の中身と、水準でなく方向・勢いで読む反応関数を解剖。
- 米GDPの見方 ― “終わった景気”がなぜ相場を動かすのか
GDPは過去の通知表。なのに相場が動くのは、中身に“未来”が混じっているからだ。
最も有名で最も遅いGDP。速報/改定、個人消費という内訳、年率表記の罠。過去の数字がなお相場を動かす理由を解剖。
- 米小売売上高の見方 ― “コントロールグループ”という本丸
ヘッドラインはガソリンと車に振り回される。消費の体温は、別の数字に出る。
小売売上高の見出しは半分がノイズ。ガソリン・自動車を除くコントロールグループに消費の体温が出る。GDP個人消費への先行を解剖。
- 米PPIの見方 ― 消費者物価の“上流”を読む
物価の波は、消費者に届く前に生産者を通る。PPIはその上流の水位だ。
PPIは消費者物価の上流(パイプライン)。生産者段階で生じた物価圧力のCPI/PCEへの波及、CPIとの違い、なぜプロがCPIとPPIを合わせて読むかを解剖。
- JOLTS求人件数の見方 ― 労働市場の“緩み”をどう測るか
失業率はまだ低い。だが求人が減り始めた瞬間、景気の風向きは変わる。
雇用の強さは失業率より求人に先に出る。求人/失業者比、自発的離職率(quits)で労働需給の緩みを測る読み方を解剖。
- 新規失業保険申請件数の見方 ― 毎週わかる労働市場の“体温”
月次の雇用統計を待つ必要はない。労働市場の変調は、毎週木曜に出ている。
最も高頻度で労働市場を映す週次指標。新規申請と継続受給、ノイズの均し方(4週移動平均)、月次雇用統計に先行する読み方を解剖。
- ミシガン大消費者信頼感の見方 ― 中銀が最も恐れる“期待インフレ”
実際の物価より、人々が“これから上がる”と思うことのほうが、時に怖い。
消費者態度指数の裏で中銀が注視するのは期待インフレ。なぜ実際の物価以上に期待インフレが重要か、その反応関数を解剖。
日本の指標
- 日銀会合の見方 ― 政策の“現状維持”でも円が動く理由
『据え置き』でも円は飛ぶ。日銀会合は、決定そのものより“ニュアンス”を読む。
日銀が動かなくてもドル円は数円飛ぶ。展望レポートの物価見通し、植田会見のニュアンス、政策スタンスの変化をどう読むかを解剖。
- 日本のCPIの見方 ― “東京”が全国に1か月先行する
全国CPIが出る前に、答えは東京都区部で出ている。
全国CPIの前に答えは東京都区部に出る。コアCPI(生鮮除く)・コアコア、日銀の物価目標との関係、ドル円への効き方を解剖。
- 日銀短観の見方 ― 企業の“本音”と“想定為替レート”を読む
短観で相場が見るのは業況DIだけではない。企業の“想定為替レート”が効く。
日本企業の本音をまとめた短観。業況判断DIだけでなく、想定為替レート・設備投資計画が為替に効く。世界が見る通知表の読み方を解剖。
グローバル / 横断
流動性→金利→為替→株。相場を貫く一本の川を、上流から体系立てて学ぶ。
円キャリー巻き戻し・SVB・リーマンなど歴史的な危機を「何が・なぜ」で解剖する。
アルゴ・パッシブ・AIが市場の構造をどう書き換えたか。AIデスクを運営する当事者の視点で。
過去のサイクルから、世界・戦争・日本の相場の現在地を診断する2026年6月時点の時事レポート。
父をFXで失った経済記者が、富豪の私設クオンツファンドに潜り込む連載小説。実際のドル円の推移を背骨に。毎週火曜更新。