過去のサイクルから見る、いまの相場の現在地
普遍シリーズ(教科書・指標・事件・AI)が「いつでも効く地図」なのに対し、これはある時点の現在地診断。過去のサイクルとバブルの理論を地図に、 世界・戦争・日本の現在地を読み、最後に「予測でなく準備」に着地する。事実は出典つき、判断は確率とシナリオで。
本レポートは 2026年6月時点の分析です。相場・戦争・政策の情勢は流動的で、 以後の展開で前提が変わります。数値は報道により幅があり、諸説あるものは中立に併記しています。これは投資助言ではありません。
本編 ― 現在地の診断
- 相場サイクルとバブルの成り立ち ― 過去から現在地を読むための地図
“今がバブルか”を当てるのではない。サイクルのどこにいるかを、過去の解剖から測る。
長期債務サイクル・ミンスキー・信用とレバレッジで、バブルがどう生まれどう弾けるかを理論で押さえ、1929/1989日本/2000/2008を解剖する。本レポート全体の地図と問い。
- 世界から見た現在地 ― いまサイクルのどこにいるのか(2026年6月)
記録的な株高と、歴史的な割高と、引き締めへの揺り戻し。これは“後期サイクル”の典型的な顔だ。
記録的株高・CAPE約41・Mag7集中・FRBのタカ派化。今がサイクルのどこか(後期)、もしバブルならどこで始まったか(2020緩和+2023AI)、いつまで続くかをシナリオで。事実は出典つき。
- 戦争と相場 ― アメリカはなぜ戦い、和平は節目になるのか(2026年6月)
戦争はインフレと金利を通じて相場サイクルに効く。和平が“節目”になるかは、それが何を鎮めるかで決まる。
戦争と相場の歴史的関係、2026年イラン戦争の経緯と米の狙い(諸説・中立)、原油急騰と和平での反落。イラン-米和平が相場サイクルの節目になるかを、出典つき・中立に解剖。
- 日本から見た現在地 ― “失われた30年”は終わったのか(2026年6月)
日経は最高値、日銀は31年ぶりの金利水準へ。だが物価は2%に届かない。日本は世界と違う位相にいる。
日銀1.00%への利上げ(31年ぶり水準)・ドル円160円台・日経6万9千円台・コアCPI鈍化・財政と長期金利。失われた30年の局面転換論と、世界サイクルとの位相差を解剖。
- 現在地と備え ― 予測でなく、準備をする(2026年6月)
“いつ崩れるか”は誰にも当てられない。だが“崩れても退場しない”準備はできる。
世界・戦争・日本の診断を総合し、和平が節目か/相場継続かのシナリオ分岐を提示。後期サイクルでやるべきは予測でなく準備。反-幻想の総決算として、公開採点に着地する結論。
深掘り編 ― 波及・引き金・AI資金
- 米の軍事行動は、他国へ波及するのか ― イランの次を読む(2026年6月)
“短く鋭い武力行使”は前例になるのか。最も実体化したのはベネズエラだ。
イランの次に米の軍事行動が波及しうる先(ベネズエラ・台湾・ロシア/ウクライナ・北朝鮮・グリーンランド)を、出典つき・中立・断定回避で点検。地政学プレミアムと相場への効き方。
- バブルが弾けるとすれば、引き金は何か ― 7つの候補(2026年6月)
“いつ”は当てられない。だが“何が引き金になりうるか”と“その兆候”は、先に並べておける。
FRBタカ派化・AI設備投資の失望・プライベートクレジット・ソブリン債務・円キャリー再来・地政学/原油・集中度の7候補を、確率と兆候で並べる。単一でなく同時連鎖という機関の共通フレーム。
- AIの巨額マネーはどこへ向かうのか ― 勝者・敗者・その先(2026年6月)
7,250億ドルが1年でAIインフラに注がれる。問題は、それが回収できるのかだ。
OpenAI/Anthropic/xAIの評価額、ハイパースケーラーのcapex、循環取引・簿外調達の懸念、回収ギャップ。勝者(インフラ層)と敗者(淘汰)、株式集中度・電力・雇用への波及を出典つきで。
流動性→金利→為替→株。相場を貫く一本の川を、上流から体系立てて学ぶ。
雇用統計・CPI・FOMC ほか主要指標を「何を見るか・反応関数」で読む常設リファレンス。
円キャリー巻き戻し・SVB・リーマンなど歴史的な危機を「何が・なぜ」で解剖する。
アルゴ・パッシブ・AIが市場の構造をどう書き換えたか。AIデスクを運営する当事者の視点で。
父をFXで失った経済記者が、富豪の私設クオンツファンドに潜り込む連載小説。実際のドル円の推移を背骨に。毎週火曜更新。