為替の正体
読んだぶんだけ、実際のチャートに時間が流れる。デスクの隅の席から相場を見届ける、新しい読書体験。
父をFXで失った経済記者が、富豪の私設クオンツファンドに潜り込む。実際のドル円の推移を背骨に、「為替は博打だ」という信念が、内側から砕けていく——。
- 七月の攻防
憎しみを鞄に詰めて敵地へ。だがその部屋の四人は、博打という一枚岩を、内側から砕いていく。
- 令和のブラックマンデー
売ったあとが、本番だった。そして八月五日、東京の市場が戦後最大の崩落を記録する。半年間、嘲笑されながら血を流してきた女の賭けが、ついに報われる——その同じ日に。
- 選ばれる国
2024年秋、三つの選挙。国が国を選び、市場が国を選ぶ。熱狂は飛びつく者を食い、デスクは飛びつかない。正直に見えるあの部屋の、いちばん奥に埋まった秘密が、静かに顔を出す。
- 環境が回る
冬のいちばん深いところで、環境が一回、回る。世界でいちばん磨き上げられたものが、一日で史上最大の額だけ滝を落ちる——その滝を、この部屋だけが、すんでのところで躱す。
- 地図が燃える
春、解放の日。株も国債もドルも同時に売られ、逃げ場が消える。発動から十三時間で止まった関税と、戻りきらないドルと、レンジという名の拷問——燃えた地図のあとに、世界はもう次の地図を信じ始めている。
- 五兆ドルの山
燃えると分かっている山の川に、部屋は降り方を決めて乗る。全員が天才になる秋、五兆ドルの絶頂、そして完璧な決算の翌日に入った最初の亀裂——疑っていた者が全員買った市場で、魔女の早すぎる弱気だけが、答え合わせを待っている。
流動性→金利→為替→株。相場を貫く一本の川を、上流から体系立てて学ぶ。
雇用統計・CPI・FOMC ほか主要指標を「何を見るか・反応関数」で読む常設リファレンス。
円キャリー巻き戻し・SVB・リーマンなど歴史的な危機を「何が・なぜ」で解剖する。
アルゴ・パッシブ・AIが市場の構造をどう書き換えたか。AIデスクを運営する当事者の視点で。
過去のサイクルから、世界・戦争・日本の相場の現在地を診断する2026年6月時点の時事レポート。